ここ最近「現像をさらす」の素材を探し記事を書きながら、何かモヤモヤしたものを感じてた。その正体はたぶんコレ。
長いこと写真撮ってんのに、この点について未だ確信を持てないでいるということだ。
RAWで撮影していれば現像時にある程度調整が効く。ただし当然限界はある。適正露出がJPEG撮影時より広いとは言え、「最大」適正値みたいなものはきっとあるはず。それはどこか?何を基準にそれを決めれば良いのか?スッキリさせたい!撮影時の露出設定に対する自分なりの基準をちゃんと持っておきたい!そんな思いで題材を探すことにした。
現像で露出を大きく触ると何が起きる?
撮影で白飛びや黒潰れさせちゃうと、RAW現像でも「色が戻らない」ことがある。ではその一歩手前はどんな状態か?ギリギリまで攻めた結果が及ぼす悪影響とはどんなものか?白飛びや黒潰れ直前の写真を現像で戻すと何が起きるのか?今回の題材でその答え(言葉)を見つけた。それはきっと「色が褪せる」だ。
理屈で考えるとこうだ。8bit-RGBでは255,255,255が白飛びで、その直前の、例えば青なら250,250,255は薄〜い青。RGとBの差は5で、現像で露出を下げるとき、5を維持したまま数値を下げるのか割合を維持しながら下げるのかはわからないけど、いずれにしてもそれは、一旦解像度の落ちたものを再拡大するのと同じこと。だから本来の複雑な青ではなく単純な青にしかならない。つまり「色が褪せる」わけだ。
実例「色が褪せる」
2013年正月4日の徳山港。年末ギリギリにGH3を手に入れて、もう何でもかんでも撮りたい時期。まだ日も昇ってない早朝、竹田津港へ向かうフェリー乗り場で暁の空にカメラを向けてアレコレ試し撮りしてた。そんな中から題材に選んだのは、同じ構図で露出を変えながら撮影した3枚。絞り優先オートで、補正値はそれぞれ-1.33,-2.33,-3.00だ。大きくマイナスに振ってるのはきっと、暁の空の色をできるだけしっかり残したいとの思いからだろう。でもちょっとやり過ぎな気はする。
3枚を全て同じ結果になるよう現像してみた。色が褪せてると実感したのは左側の大きなマンションの色。1,2枚目の複雑な色と比べて3枚目はのっぺりした単純なレンガ色になってしまった。先程の理屈と合わせて考えれば合点が行く。
現像で露出を大きく触ると色が褪せるなら、なるべく触らずに済むように撮影すべき。つまり、最初に挙げた疑問
RAW現像を前提とした撮影時の適正露出とは?
の答えはこうだ。
うん、まぁ、当たり前と言えばあまりに当たり前な答えだね。じゃあ撮影時にどう考えたら良いのか。答えは以下の2択だと思う。
- 全ての輝度を満遍なくフォローする中央寄りの露出。
- メインの被写体を重視し、他を切り捨てる露出。
見せたいものに応じてどちらかを選ぶ。今回は、露出的には2番を選ぼうとしたのだと思う。暁の空の色をメインに考えて、他は黒潰れでも構わないと。でも、構図的には全てを抑えたい気持ちが勝ってて、結果としてどっちつかずの写真になってしまった。
この構図なら1番で良かった。ただし、最終的に暁の暗さを現像でも表現するために、撮影時は若干のマイナス補正で。つまり、-0.67あたりがベストだったのではないか、という結論。これが正解かどうかはわからないけど、まぁとりあえずは、スッキリ。