船首


海王丸の船首には、横笛を吹く乙女の像。
女神って表現した方が正しいのだろうか?
誰か教えて。
ちなみに日本丸の船首には、両手を合わせて祈る乙女の像がある。


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(日本丸の船首)



◇◇ 追記 - 2001年9月20日 ◇◇

昨日、「しのぶの日記」のしのぶさんからメールが届きました。
写真の像について、「僭越ながらご説明させていただきます」って。
感激です!、ありがとうございます!、しのぶさん!!
てな訳で、その説明文を余すところなく転記します。

---(以下引用)---

この船首についている像は「船首像」(フィギアヘッド)といいます。

大航海時代(帆船が活躍した17世紀のこと)船の安全航海
(船乗りさんは「安航」といいます)を願って付けられたおまもりです。
よく使われるのは「女性」の像と「怪物」の像。
前者は海の神様は男なのでそのご機嫌取りに、
後者はギリシャ神話などに出てくる怪物(メドゥーサとか)に
海の怪物が恐れをなすようにとのことです。
船によっては船長の奥さんの像をつけていたものもあって、
船長が代わるたびに像を付け替えていたとか。
外国の船の博物館みたいなところへ行くと必ずと言ってもいいくらい
フィギアヘッドの展示があります。

ところで、海王丸のフィギアヘッドですが、
これには「紺青」(こんじょう)という名前がついています。
詳しい資料が今手元にないので分かりませんが
確か東京芸大の先生が作った像です。
実習生の安全と海王丸の安航を願った少女の像です。
裏話(?)ですが、この像、実は1回修理に出しています。
2,3年前の台風による時化の中の航海で腕がもげ、頭頂部がなくなりました。
あの像は寄木細工の上に金箔を張ったものです。
修理のため海王丸は「紺青」を下船させて航海していました。
(その時に関門海峡で衝突事故を起こしました)

日本丸のフィギアヘッドは「藍青」(らんじょう)といいます。
初代日本丸、海王丸にはフィギアヘッドがなかったので、
有志が募金を集めて初代日本丸につけたのが「藍青」です。
新日本丸が建造されるにあたって、旧日本丸からはずしてつけかえ今にいたります。
ちなみに旧海王丸はフィギアヘッドをつけたことはありません。
※ (↑ 削除訂正:2001/9/28)

大阪市が持っている「あこがれ」についているフィギアヘッドは「ヤマトタケル」。
モデルはなんと「後藤久美子」だそうです。
今度ご覧になる機会がありましたらよ〜くみて見てくださいね。

---(引用終わり)---

ふむ、ふむ。
ちゅうことは、「女神」って表現は間違いですな。
よく判りました。ありがとうございます。
それにしても、
海王丸がフィギアヘッドなしでの航海中に
衝突事故を起こしたっちゅう話は、
何だか意味深なものを感じてしまいますね。





※ (削除訂正:2001/9/28)
しのぶさんから訂正メールが届きました。
訂正内容は以下の通りです。

---(以下、しのぶさんの訂正メールより引用)---

ミスが発覚いたしました。
旧海王丸が船首像をつけたことがないとの
記述がありましたが、それは誤りです。
「藍青」「紺青」ほぼ同時に造られ(作者は同じ)、
新海王丸が完成するまでの間、
旧海王丸につけていたそうです。
…ということで、申し訳ありませんが、
「旧海王丸は船首像をつけたことはありません」
との記述を消してください。

---(しのぶさんの訂正メールより引用、終わり)---